私が一番最初に心配したことのひとつに、うまみはどうするのかというのがありました。うまみといえば動物性食品だと、どこで習ったのかずっと思って来たのですね。でも、植物からのうまみにもいろいろあって、それで充分いろいろな味が出せることに気がつきました。昆布出汁は出番が多いので、じゃんじゃん使うには少し高く感じる顆粒出汁は買わずに、乾燥昆布から出汁をとることにしました。
昆布出汁
昆布出汁
1. 準備をしましょう!
使う分量の水を入れた鍋に、キッチンペーパーで軽く拭いた乾燥昆布1枚を入れ、30分程度置きます。
2. 鍋を中火にかけ、鍋底から泡がぷつぷつと出てきたら、昆布をお箸で取り出します。昆布を入れたまま沸騰させてしまうとぬめりが出ます。
ここで使った昆布は、もう一度か二度使えるし、最後は佃煮にして食べられるので捨てずに取って置きましょう。軽く水分を拭ってからタッパーなどに入れて冷蔵庫保存すると、悪くなりにくいです。
30分も待っていられない!そんな時は、思い切って手順2から始めてしまいましょう。大丈夫です。出ます。でももったいないので昆布はもう一度使ってね。
いちいち面倒くさい!そんな時は、冷水ボトルに水と乾燥昆布を入れて、何日か分作ってしまいましょう。大丈夫です。出ます!ちょっとだけ出汁が欲しいなって時に冷蔵庫を開けたら入ってるって便利!この昆布を何時間も入れっ放しにすると出汁がぬめってしまうので、昆布がいい感じにふやけていたら取り出してください。そして、加熱して出していないのでまだ使えます。捨てないでね。(しつこい。)
昆布出汁は、お味噌汁だけでなく「スープ」が必要だけれどもベジタリアンスープストックがないとか、鶏ガラスープの代わりはどうしようかという時にも、昆布出汁で大丈夫なことが多く、オールマイティーに使えるのでストックして試してみてください。
野菜ストック
野菜ストック
残った野菜、少し古くなってしまった野菜、特に香味野菜や甘みの強い野菜をハーブや香辛料と一緒にコトコトと何時間も煮ます。
野菜の捨てる部分、皮や切り落とした根元などを全部タッパーに入れて保存しておいて使ったこともありました。ゴミが減ってエコですが、ガスをたくさん使うので、どうでしょうかね。野菜の皮などをタッパーで保存する場合は悪くなりやすいので、冷凍保存がお薦めです。
数時間煮たら、冷ましたものを、ざるの上にキッチンペーパーを敷くなどして濾し、適当な量に分けてフリーザーバッグに入れて冷凍保存します。こちらの写真は350ccに分けたものです。もっと煮詰めたものを保存して、薄めて使ってもいいと思います。
でも、やっぱり便利なのは好き。
そしてこれ、とっても美味しいです。
ジャン・発酵調味料
発酵したものには独特のうまみがありますよね。中華料理用や韓国料理用の醤にも動物性不使用のものは結構あります。合成調味料が添加してある商品が多くて残念ですが、してないものでも、それだけ舐めてみてびっくりするくらいうまみがあるので(発酵調味料だから無添加のものが本物かもしれませんね)、炒めものやスープなどにぜひ使ってみてください。
塩糀もピンキリですが、どこででも手に入るようになりましたね。
日干しした食品
干し椎茸がだんとつかと思いますが、大抵の野菜や果物はちょっと日に当てておくだけでうまみや甘みがアップするようです。椎茸は干して乾燥させれば保存がきくのが嬉しくて、排水溝ネットに入れて自分で干し椎茸を作ったこともありました。すっごく小さくちじんでしまいますが。切干大根も、出汁を入れて煮る必要がないくらいにそれ自体にうまみが凝縮されていますね。
トマト
トマトは生で食べると酸っぱい野菜かフルーツでしかなくても、他のものと煮るとうんとうまみを出してくれます。もっと欲しい場合は、ドライトマトがお薦めです。
スパイス・ハーブ
最初は自分でカレーを作ってみようと集め出したのですが、組み合わせによっては無限に香りや風味を出せると思うと、買い足しが止まりません。
コク
ラーメンスープを自分で作るようになって気付いたのですが、うまみやコクを出すのにお肉は必須ではないんです。うまみは上記のようにたくさんの植物性のものからとれます。その味を引き出すのが塩分、そしてコクを出すのは脂ではないかなと思っています。動物性脂肪と全く同じ味にこだわって味わったら植物性脂肪の味では何かが違うと思ってしまうかもしれませんが、頑固にならなければ充分にこってり味わい深いものは作れます。
他にもあったら順次更新して行きます。