私は肉やよく火を通した魚は好きじゃなかったので、竜田揚げが出てきて喜んだことはあまりありませんでした。でも竜田揚げの香りは大好きだし、実は揚げ物も好きです。きのこは油をたくさん吸うし、揚げ物にすると香りが台無しになるとも言われますが、私はそれでもなお、しいたけの竜田揚げが肉や魚のものよりもずっとおいしいと思います。マッシュルームやエリンギ、舞茸の根元の部分を使ってもおいしいと思いますが、香りのよさではしいたけが一番だと思います。
材料
八色しいたけ - (肉厚で大きなもの) 6枚酒 - 大さじ1 (沸騰させたもの)
みりん - 大さじ1 (沸騰させたもの)
しょうゆ - 大さじ1.5
片栗粉 - 大さじ2
揚げ油(キャノーラ油、アボカドオイル、白ごま油など) - 1リットルほど
作り方
1 しいたけは洗わず、布巾で汚れをとってそぎ切りにする。2 酒、みりんは沸騰させてから分量を量りしょうゆと混ぜて、その中にしいたけを入れて時々混ぜながら20-30分浸す。浸した後、布巾かキッチンペーパーにとって余分な水分を取る。
3 ビニール袋に片栗粉、2のしいたけを入れ、袋に空気を入れて風船のように膨らませたまま口を押さえて中身を振る。そうすることで粉を均等にまぶすことができ、手も汚さずに下ごしらえができる。
4 揚げ油は多め、温度高めにして3を揚げる。目安として1リットル以上、190度ほど。しいたけを油に入れたときにしいたけの周りに勢いよく泡が立ち、シュワーと音がする状態であること。1分間ほど揚げる。低温でゆっくり揚げるとより多く油を吸ってべちゃっとしてしまうためと、しいたけが吸って揚げ油が少なくなると温度が下がりやすくなるため。
5 ペーパータオルなどにとって余分な油を吸わせ、熱いうちに器に盛っていただく。
ポイント
かならず片栗粉を使いましょう。小麦粉をまぶした場合と違って白い固まりが衣にできますが、竜田揚げならではです。
しいたけは非常によく油を吸うので、短時間でさっと揚げるようにします。しいたけは生で食べるのはよくありませんが、高温で揚げるので半生で仕上げて余熱で調理するくらいのほうがいいでしょう。
酒、みりんは沸騰させてから使いましょう。植物は肉や魚よりも油をよく吸い、調理時にアルコール分を十分に蒸発し切れないほどに浸透するので、前もってアルコール分を飛ばしておきましょう。これは手間ですが、食材のうまみを十分に引き出すのに酒は非常に大事だと思っています。
揚げ油の半量以下を黒ごま油にするとごま油の香りを楽しめます。全部黒ごま油にするとしつこくなるのでおすすめしません。
今日の豆知識 / 無駄知識
きのこは洗ってはだめ。
買ってきたきのこに泥がついていることはまれではないので洗いたくなりますが、水で洗ってしまうとせっかくのおいしさまでも洗い流してしまうことになるので、布巾や紙でふき取るだけにしましょう。原木栽培のしいたけはオーガニックですから、農薬が使われている野菜を洗うときのように心配する必要はありません。
また、濡らしてしまうと悪くなるのが早いので、売っているときにパックの中に水滴がついているものは避けます。